アディクション看護師の日日是好日

依存症治療病棟で起きる日々の出来事を日記のように書いてます。

【精神科看護師アルアル】神の手

「穿刺しといたよ~。あとよろしく」

 

「ありがとうございました。」

 

後輩から頼まれた穿刺(点滴用の針を入れること)を終えて一息。ごくたまに先輩ずらできる場面。それ以外はいつも低姿勢。

 

20年近く仕事してきて思うのは、穿刺は「センスと度胸」

 

穿刺は看護の技術だから経験すればうまくなるけど、センスがいるとも思っている。

 

私が出会った看護師さん、

穿刺する前は手が震えて大丈夫かと思うような状況だけど、刺す瞬間・・震えていた手が止まり血管にピタリと入る。血管がそもそもそこにあるのか?と思うところにいれてしまう。刺した後は震える手で固定している。血管をとらえる技術は他の看護師を圧倒していた。そう、まさに「神の手」

 

この看護師さん曰く「自分の手じゃないんだから、思い切ってやればいいのよ。」度胸も必要なんだと初めて思った。この時のことは鮮明に今でもよく覚えてる。

 

 

いままで20年近い経験をしているが、「神の手」には2人しか出会っていない。この先何人の「神の手」に出会えるかな~。